俺の上司はニューヨーク

仕事とは自分を都市化することだなぁと思う。よく整備された都市には人も情報も仕事もたくさん集まり、さらに大きく発展してゆく。道は綺麗に塗装され広く長く伸びてゆき、ほかの都市と結びつく。

 

新人はまだ何もない田舎町か新興都市。あるいは都市の一区画。大きな街の近くでその恩恵を受けながら、行政を整え、人も通れない砂利道獣道を平らにならし、押し広げようとてんやわんや。道とはつまり確かな知識と人間関係。何度も繰り返し整備し、数を増やし、人の行き来が増えていけば、徐々に利用する人も増えてくる。

 

便利で大きな都市には人も情報も集中する。仕事ができる人ほど多くの業務が舞い込むのは、そこに持っていけば大体のことは解決の糸口がつかめるし、少なくともなんらかの情報が得られるから。ここまで大きくなるのも考えものだな、と思う都市もたまに見かける。まぁ自分の上司がそれなんだけど。

 

田舎で多少不便でも、そこにしかない何かを提供できるなら便利さだけが価値あるものとは限らない。が、意外とこれは目指すのが難しい。イメージ的には釣りバカ日誌のハマちゃんとか、部署の可愛い女の子。そこにいるだけでとりあえずよし、みたいな。単純な都市化ならある程度工程が見えていて、楽といえば楽なのだ。

 

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