さっき僕は、並々ならぬ決心を持ってトイレに入った。生まれたばかりのようなまっさらな気持ちで、排便に臨んだのである。そのことを語りたいのだが、まずは少し経緯を説明しよう。
◆
「赤ちゃんは可愛い」。この世に絶対的な真理があるなら、このことを置いて他にないだろう。赤ちゃんは何をしていても可愛い。そう、例えうんちをしている姿であってもだ。先程当てもなくネットサーフィンをしていた僕は、以下の動画にゆきあった。
何という可愛さだろう。まさに天使。
すっごい一生懸命なのに、実はただうんち気張ってるだけ。でも一生懸命。ボクはうんちするために生まれてきたんだとでも言いたげな健気な姿に、もうメロメロである。思わず笑みがこぼれてしまう。
ふと、僕にもこんな時期があったのかなぁと考えた。ただうんち気張ることにさえ一生懸命でひたむきだったそんな頃。今では見る影もなく、長期戦になりそうだと踏んだら漫画とか読み始める。うんちに対する誠意0だ。これではいかん。
そんなことを思っていたら便意が来たので、よし今日くらいは頑張って気張ってみようそして少しでもあの頃の純粋な気持ちを取り戻そうと考えながらトイレに入ったのだ。
◆
結果から言えば、うんち気張りすぎて足の指をつってしまった。しかもうんちは出なかった。出る前に足の指がつってしまい、もうそれどころではなくなってしまったのだ。
涙目で鏡を見ると、こんな顔になっていた。
足つったばっかりだけど首も吊ってこようかな。