映画『ダイバージェント』を観てきた

『ダイバージェント』を観てきた。


映画『ダイバージェント』予告編 - YouTube

なかなかCOOLなSFアクションだ。


舞台は文明崩壊から100年経った米国・シカゴ。そこでは全ての人々が<勇敢><博学><平和><高潔><無欲>の五つの派閥(コミュニティ)に分かれている。それぞれの派閥名は、そこに属する人々の性格や性質、あるいは最も重要視する資質を表している。たとえば<勇敢>に属する人々は、その名の通り勇敢であること、恐れを知らないことを最も重視する人々の(あるいはそうした性格の)集団だ。人々は各々の派閥に属しつつ、課せられた役割(<勇敢>は国の防衛や警察、<博学>は科学者、<無欲>は政治、など。)をこなしつつ、生活を営んでいる。

人々はある年齢になると、どの派閥に属するか決める適性テストを受ける。このへんは「ハリーポッター」に出てくる組み分けとそっくりだ。それぞれの派閥の性格を見ても、<勇敢>はグリフィンドール+スリザリンっぽいし、<博学>はレイブンクローというように、特徴にも共通点が多かったりする。

ただしハリーポッターの「組み分け」と違うのは、適性テストは強制ではないという点だ。テストの結果「最適」とされた派閥に属するか、あるいは別のところへ行くのかは自分で決められる。またこの世界では繋がりの強さが「派閥>家族」とされているので、違う派閥を選べば家族とは離れ離れで暮らすこととなる。

しかしこの適性テストの結果、最適な派閥が不明な者もまれに出てくる。それが“異端者(ダイバージェント)”だ。映画ではこのダイバージェントが、従来のテストによる組み分けと、それによって成り立つ秩序を壊しかねない不確定要素として<博学>の派閥から排除の対象として見られている。<博学>はそれだけではく、<無欲>がそれまで担っていた政治を、自分たちの手中に収めようと企んでいる。

そんな中で主人公は自分が“異端者”と診断されたことを隠し、両親や今まで自分が所属していた<無欲>を離れ、<勇敢>に加入することになる。


以上がこの映画の大まかな設定とあらすじ。

感想としてはまぁ最初に書いたとおり、クールでかっこいいSFアクションだった。特に主人公の先輩として登場する“フォー”がめちゃカッコいい。一言でいってしまえば「能ある鷹は爪隠す」的なかっこよさ。天才外科医・ブラックジャック的なかっこよさ。<勇敢>に不可欠な強さを持ちながら、普段はそれを表に出さない。また実はそれだけでなく、もっと大きな器と志を持った男なのだ。主人公はまぁアレ。


そしてこの映画にはちゃんと原作があるらしい。さすがにきっちり設定を練ってある。洋画ってもろもろの設定がテキトーで、「とにかく派手に!アクション!ダイナマイッ!」みたいなノリのが多かったりして辟易するけど、そういうのってある程度きっちりした、それなりに合理性のある時代背景とか世界観みたいな土台があってこそ楽しめるんだよなと改めて思う。


ダイバージェント 異端者 (上) (角川文庫)

ダイバージェント 異端者 (上) (角川文庫)

ダイバージェント 異端者 (下) (角川文庫)

ダイバージェント 異端者 (下) (角川文庫)

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