「ロードムービー」―Mr.Children


Mr.childrenDOME TOUR#05 ロードムービー - YouTube

単調で軽くどこか気怠いメロディー。シングルのような華やかさはないのに不思議とキャッチーで、実はけっこう中毒性も高い曲だ。街頭照らす夜道をひた走る二人乗りのオートバイが目に浮かぶ。


ロードムービー」はあまりミスチルらしくない曲かもなぁと個人的に思ってて、収録アルバム「Q」に入っている他の曲がそれぞれクセがあったりミステリアスだったりするのが多いんだけど、この曲だけちょっと浮いてる印象がある。歌詞を見るとそうでもないのに、なんというか無味無臭で、やっぱりメロディーや音の軽さがそう感じる理由なのかもしれない。楽器のことはあまり詳しくないから語りようもない。


初めて聴いたのが高2の一学期末試験のテスト週間、昼過ぎに家に帰ってきたはいいけれどあまりすぐ勉強するきにはなれなくて、パソコンで適当に動画を見てた。その時Youtubeでまさにこのライブ映像を見て、うおおー思った。イントロのキャッチーさがほんとにすごくて、一気に引き込まれたのを覚えてる。当時はたしかまだミスチル聴きはじめてそれほど経ってなくて、有名なシングル曲をやっとこさ一通り聴き終えたくらいだったと思う。アルバム曲にもこんないい曲あるんだ!とますますのめり込んでいくきっかけになった曲だ。


ミスチルは今も昔も、ある程度間隔を置いたりしつつよく聴いてて、するとその曲を聴くと自然と頭に浮かぶ情景や、不安とか焦燥感といった情感と一緒に記憶されてるものがけっこうある。このまえ書いた「祈り」なんかがちょうどそんなかんじなんだけど、「ロードムービー」は聴いた回数としてはかなりなはずが、不思議とそういうイメージは湧かない。この曲を無味無臭だと感じるのはそういう理由もあるのかなと思っている。


そういえば春休みにちょこっと旅行したとき、旅のお供にとミスチルだけでipodのプレイリストを組んでみた。それでどの曲入れよっかなと考えているとき、「ロードムービー」は真っ先に浮かんだ曲のひとつだった。そのうち「旅のプレイリスト Mr.Childrenの曲10選」みたいなんやろかな。うわー需要なさそう。

街頭が二秒後の未来を照らし オートバイが走る
等間隔で置かれた 闇を越える快楽に
また少しスピードを上げて
もう少し次の未来へ

僕は一度だけ知り合いのバイクの後ろに乗せてもらったことがあるんだけれど、最高の気分だった。運転してたわけでもなく、しがみついてたのはガタイのいい野球野郎の腰だったので絵面的にはまぁ推して知るべしってかんじだが、そんなことはどうでもよくなるくらい爽やかで力強い風が身体を撫でる。夏だというのに少し寒いくらいだった。嗚呼バイク好きな人ってこれがたまらなくて乗ってるんだな、と思った。

嘆きもぼやきもため息も 風に飛んでゆくよ
そして幸福なあの歌を 高らかに歌いながら
500Rのゆるいカーブへ

僕たがその時走ったのはちょっとした山道*1だったので、自然とカーブも多くなる。ハンドルを握る野球野郎に曲がるときは身体を倒すように言われ、遠心力に逆らうように体勢を変える。すると体と道路が近くなって、落ちはしないけれどちょっと怖い。たまにぐにゃぐにゃとカーブが連続する区間があって、右に左にせわしなく体を倒すのは楽しい。山道ってこともあり景色は最高だった。また乗ってみたい。できれば次は夜がいい。

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Mr.Children concert Tour Q 2000?2001 [DVD]

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*1:といっても道路は綺麗に整備されていた

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