首相の靖国参拝について
「なぜこの時期」「有意義」…突然の参拝に賛否 (読売新聞) - Yahoo!ニュース
読みました。
靖国神社参拝については、ここ何年か民主党の首相が続いていた間は、あまり大きな話題になることもなかった気がします。自民党の首相になったんだなぁというかんじ。
「首相の靖国神社参拝」というのは大学の授業でひとつのメインテーマのひとつとして挙げられるほどポピュラー(と言っていいのか)な問題です。それだけ賛否が分かれるし、議論の的になるという証でもある。この問題を考える切り口としては近隣諸国との外交問題や、政教分離問題と絡めて考えるのが普通なのかなと思います。とりあえずこのエントリでは、そういうことにがっつり踏み込むことはしないつもりですが、単純にいつも思うのは「なんでそんなに大勢で行くのか?」ってことです。
普通に考えて、首相が靖国神社を参拝するということはお隣の国の人たちを刺激することは分かっている。今回はついにアメリカも口挟んできましたね。外交や経済に影響が出かねないデリケートな問題だからこそ、毎回行くか行かないか、時期はどうだと色々揉めてるわけです。
ですがまぁそれはいいとしましょう。安倍さんが首相と言う立場であるのを考えると「公人」ということになるし、そういう場合個人の思想の自由がどの程度制限されるかなんて問題もあるんですがまぁそれもいいとしましょう。外国が何か言ってくるからといってそれに簡単に左右されるのも考え物ではあります。で、安倍さんの政治信条を尊重して靖国に参拝する、というとこまでいいとしても、なぜあんな大勢で行く必要があるんでしょう?上の記事(の写真)にもありましたが、わざわざ人をたくさん引きつれて、黒塗りの車で靖国までやってくるんです。
つまり行くなら行くで、もうちょっとやり方を工夫できないのかな、ということです。安倍さんは「個人」として参拝したいのか、「首相(国会議員)」として参拝したいのかどっちなんでしょう。安倍さん個人の思想・信条ならば、もう少しこっそりと、いつ行くかも極秘にして、最小限の人だけ連れて、プリウスにでも乗って行けばいいのに、と思うんです。あれではまるで「つれしょん」です。あんなふうにアピールするメリットが思いつきません。問題を知った上でこれなんだから、挑発と取られても致し方ない。このことは他の国会議員についても言えます。ひとりじゃ参拝もできないんですか?そしてその意味では、報道機関の騒ぎっぷりも問題です。
こういう歴史問題絡みって根が深いし、簡単には解決しないでしょう。これが収まってもまたいつか問題になる。毎回こんなふうに同じことを繰り返していたら何も変わらないだろうなと思います。
なんだかなぁって気持ちで、この国のいち若者は、複雑な思いで見つめてます。
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